BCGワクチンと新型コロナウイルス感染症 COVID-19

BCGワクチンの接種率と、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数、死亡者数の相関が話題にされています。アメリカ等では、乳児期に BCG ワクチンは接種しません。そのような国では、定期接種で BCG ワクチンを接種する日本人はツベルクリン反応で陽性に出てしまうことがあり、問題にされることがあります。結核感染国(日本も見做されています)からの長期滞在入国者には、活動性結核が無い事の証明書を求められことがあります。

日本ワクチン学会は 2020年 4月3日「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するBCGワクチンの効果に関する見解【2020.4.3 Ver.2】」と題する見解を表明しました。

●「新型コロナウイルスによる感染症に対して BCG ワクチンが有効ではないか」という仮説は、いまだその真偽が科学的に確認されたものではなく、現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない。
● BCG ワクチン接種の効能・効果は「結核予防」であり、新型コロナウイルス感染症の発症および重症化の予防を目的とはしていない。また、主たる対象は乳幼児であり、高齢者への接種に関わる知見は十分とは言えない。
本来の適応と対象に合致しない接種が増大する結果、定期接種としての乳児への BCG ワクチンの安定供給が影響を受ける事態は避けなければならない。

成人のBCG 接種による、副反応の可能性、危険性もよく知られています。そのような副反応が生じた場合でも、「予防接種法に基づく予防接種」では無いので、予防接種健康被害救済制度による補償を受けることは出来ません。

新型コロナウイルス関することを記したものを、綴っています。
→「新型コロナウイルス COVID-19」