山路哲生審判員の2度の誤審騒動

4月19日の広島東洋カープ対横浜DeNAベイスターズの試合で、山路哲生審判員が行った、内野への打球が1塁へ送球された際の判定が、2度も明らかに誤っていました。不幸なことに、同一チームが不利益となる判定で、抗議した監督の退場と相まって試合を白けさせてしまいました。

日本のプロ野球人気が凋落の一途を辿っている理由の一つが垣間見えました。アメリカの大リーグMLBではReplay Reviewの規則を定め、日本とは違いホームベース上での判定やホームラン性の飛球以外でもビデオによるリプレイ検証を求める権利を与えて運用しています。絶大な人気を誇るアメフトNFLではもっと以前からこのReplay Reviwの制度が確立し、競技の公正性を担保しており、ESPNの解説によると2017年シーズンからはさらに進歩させています。錦織選手の活躍で日本でもよく放映されるようになったテニスツアーATPでも、チャレンジシステムは設備の進歩とともにしっかりと機能しています。このご時世、twitterなどで瞬時に誤審映像が拡散されてしまっています。ファンの誰もが「事実」を見ています。経費が掛かるからと何時までも対応しない日本野球機構NPBは、無策のそしりを免れません。審判員もミスは犯します。ミスを犯すことを前提の対策をとるのが危機管理の基本です。危機管理の概念の欠片も持ち合わせていない日本野球機構NPBが興行主では、審判員、選手、ファンが気の毒です。

試合後に山路審判員が取材に応じたと報道にあります。報道陣も同審判員がどのように判定を下しているのかを技術論に踏み込んで詳しく聞いて欲しいものです。野球少年だった小学生か中学生の頃に読んだ本では、「1塁での判定はボールの捕球とベース上を同時に見ようとすると誤りが生じ易い。眼はしっかりとベース上に注ぎ、打者走者と1塁手の蝕塁を見ておき、耳でボールが1塁手のミットに収まる音を聴いて、打者の蝕塁と捕球音のどちらが早いかで判定するのが基本」との主旨が書かれていました。すごく合理的なことが書かれていると感じ、自身もその方法を実践していました。山路審判員がどのような方法でジャッジを下せば、あれほどミスを繰り返せるのかとても興味がありますが、一切報道されることがありません。

広島東洋カープ対東京ヤクルトスワローズ@マツダスタジアム

広島東洋カープ対東京ヤクルトスワローズ@マツダスタジアム

2017年4月9日、マツダスタジアムでの広島東洋カープ対東京ヤクルトスワローズの3連戦の最終戦を観に出かけました。天気予報では降雨はなさそうでしたが、曇天の中、カープは九里の先発で試合が始まりました。3回に田中の3塁打に丸のタイムリーヒットが絡み先取点を奪うものの、ヤクルト先発のオーレンドルフに巧みにタイミングを外され、追加点が奪えません。特に鈴木は、セットポジションで長く保持したり、逆にクイックで投げられたりと、手玉に取られていました。7回表に代打大松の2点タイムリーでヤクルトに逆転されてしまいました。7回裏カープの攻撃の前に飛ばされる無数の赤い風船は膨らんだまま長く待たされました。7回裏、大引、バレンティンのエラーが絡み、カープが同点に追いつくと、更に丸、新井、鈴木の3連続タイムリーと、エルドレッドの犠牲フライで点を加え球場は大盛り上がりでした。8回にジャクソン、9回に中崎がリリーフ登板しましたが、点こそ取られなかったものの、すっきりしない投球でした。ネット裏から観て気が付いた点がありました。ヤクルトの中村捕手の2塁送球が練習の時からかなりシュート回転しており、カープの会沢捕手はほぼストレートなのと大きな違いでした。

球場で実際に観戦した際の広島カープは、一昨年は5勝0敗、昨年は4勝1敗、そして今年は1勝と、この3年間で10勝1敗です。勝率は9割を超えています。