インドの台所
小林真樹著 作品社
2024年7月10日 初版第1刷発行
以前からヒンドゥー教徒の台所は神聖な場所で他人は入れないという話を重ねてネパール人から聞いていましたので、どうやって入ることができたのですかと小林さんに尋ねたく思っていました。そこら辺りの事情も記されていました。
カメラを向けると皆さん笑顔で応じてくれ、民家も外観までは好意的に見せてくれる。しかしいざ内部の台所を見せてほしいというと「部外者を入れるのは神様に怒られるから」と異口同音に断られる。独特のヒンドゥー教的宗教観に基づく禁忌である。
巧みなコミュニケーションを尽くされたり、時にはカメラを渡して中の台所の写真を撮ってきてもらったりもされたとのことです。
文中でポンニライスについて簡潔にまとめておられます。
ポンニライスは台中65(Taichung65)とMyang Ebos 6080/2 という品種の交配種である。この台中65は戦前、日本の統治下だった台湾で、対日輸出用に熱帯気候の台湾でも育つジャポニカ米として品種改良されたものだった。それまでインディカ米のみを育成していた台湾も、現在ではジャポニカ米が主流になっている。
やがて戦後、熱帯気候に強いこの台中65が、独立直後で食糧事情の悪かったインドや東南アジアにもたらされ、現地種とさらなる交配・品種改良がほどこされた結果、現在南インドで広く食べられている単粒種となった。
以前のX(Twitter)上での楽しいやり取りを思い出しました。
→「ネパール、インドのお米の閑話 Taichung 65 – Mahsuri – Ponni」
→「ダルバートのバートはバスマティ米という意味ではありません」