5月1日から3日までの3日間のスペシャルダルバートのテーマは、ゴールデンウイークにあわせ「里帰り」でした。阪急宝塚線池田駅前のネパール料理「ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ」の店主カドカさんと、スタッフのジットさんの創意工夫にはいつも脱帽です。嫁いだ娘さんが実家 Maitighar(マイティガール)に帰省する際、お母さんが心尽くしの料理で迎えるというのが今回の設定です。お店のFacebookでの表現では『山羊 Special ・実家へようこそおかえり』 ダルバートです。
おもてなしには山羊は欠かせません。メインの山羊カレーKhasi ko Maasuの他に、
大蒜の芽と山羊の肝のスパイス炒めもバートの上に載って登場です。
ダルは2種類の豆(マス・ラ・ムスロ・コ・ダル)で、タルカリはこの季節に田舎の家の周りにいくらでも生えている蕨 Neuroが初登場で、南瓜との組み合わせ(ニューロ・ラ・ファルシ―・コ・タルカリ)でした。
3種のアチャールは、左からネパールの川の小魚(シッドラ・マチャ・コ・アチャール)、えんどう豆(ハリヨ・ケラウ・コ・アチャール)、ネパールの茶胡麻(カイロ・ティル・コ・アチャール)です。
シッドラ・マチャも最近しばしば登場しますが、毎回異なった味付けで調理されており、今日はどのような味に仕上がっているのかと楽しみです。カイロ・ティルも粒状やペースト状であったり、まぶしてあったりと、形状も味付けも登場する毎に違います。
えんどう豆に至っては、今回は、実家のお母さんがスパイスを磨り潰す合間に、豆を少しだけ潰して一品に仕立てるという風景が思い浮かんでくる様な一品です。潰し具合が異なるものを混ぜておられ、絶妙な食感を堪能出来ます。
青菜炒め(サグ・ブテコ)さえも、日によって味付けを変えておられ、デザートの定番となったバクタプル名物のヨーグルト、ズーズーダゥも気温などで発酵具合が違うと、自ずと微妙な味わいも異なります。
この日はピカチャのティ―カップも変えて下さいました。
本日のお品書きには「マイティガール コ ダルバート」とも表現されていました。Maitigharは1966年の有名なネパール映画のタイトルにもなっており、youtubeで鑑賞可能で、昔のネパールの風景も楽しめます。「maitighar」の本来の意味は「birth home of a girl」で、女性の実家という意味でのみ使い、男性の場合は使わない言葉との事です。
お店で頂ける料理の数々は
→「jujudhau ズーズーダゥ(池田市)ネパールのごちそう」
今回はメニューにもグルン語が入っています。マスとダルは、ナカ・イ・シャー(チキンカレー)とマサ・ナ・ムスラ・イ・ダラ(マスとムスロのダル)でした。タルカリはラプ・イ・グンドゥルック・ナ・アル・イ・タ(大根の葉のグンドゥルック発酵干し野菜とじゃが芋)で、ご飯によく合う味付けです。
アチャール3種類は左から、胡麻が香ばしい、マショウラ・ナ・カイロ・ティル・イ・チョッパ(マショウラとネパールの胡麻)、トマトの甘みが活かされた、ゴルベラ・ナ・ビルチャチャ・イ・チョッパ(トマトとネパール岩塩)、食感も楽しめる、ナナ・イ・グンドゥルック・ナ・ムロンキャバッタ・イ・チョッパ(菜の花のグンドゥルックと大豆)でした。
バートの上には、クレソンと人参のスパイス炒めが載り、横には緑鮮やかなラヨ・イ・タ・モゥオゥレ(能勢の農家さんで育てて頂いたネパールの高菜、ラヨ・コ・サグ)が添えられています。
デザートはバトゥック(グルンのドーナツ)で、ムスロ豆と繋ぎに少しだけ小麦粉を使って作るのだそうです。
この日は生姜入りのピカチヤと一緒に頂きました。
何時も厨房で美味しい料理を作って下さっているジットさんが唄で実演して下さいました。
下をクリックして頂くと、音声付きの動画でその唄をお楽しみいただけます。
ダルはガハット・ダル・ジンブー・ラ・チョウリ・コ・ギー・ハレコで、ヒマラヤハーブのジンブーJimbuと、チョウリChauriの乳から作るギーGheuが加えらています。マスは先週の山羊まつりに引き続き、ネパール山椒のティンムルTimmurが効いた、山羊のカシ・コ・マスが頂けます。タルカリは、ムラ・ラ・チャウ・コ・タルカリ、大根ときのこの組み合わせは初登場です。
アチャールはこの日も3種用意され、カウリ・ラ・ケラウ・ガザル・コ・アチャールはカリフラワー、えんどう豆と人参のアチャールです。
シッドラ・ラ・ゴルベラ・コ・アチャールは、ネパールの川魚の干物 Sidra Maachaがトマトと相まって、これまでに登場した時とはまた違った味わいを楽しむことができます。
初登場の食材は、サティSati ・ボエルBayarです。ネパールから戻ってこられた直後に、こんな物も有りますと教えて下さいましたが、なかなか登場せず気を揉んでいました。今回、満を持しての登場です。サティ・ボエルは結婚式には欠かせないとのカドカさんのお話です。英語訳ではNepal sumac、Nepalese sumac、Pleasantly sour-sweet fruit等となり、検索してみると、アーユルヴェーダでは神経症状や胃の異常など様々な病気にも用いられるとの事です。
アチャールに仕上げられています。
バフ・スクティ、水牛Buffの干し肉Sukutiがバート(ご飯)の上に載っています。
デザートにはチヤ・プリンが用意されました。
カドカさんの挨拶で宴が始まりました。
タルカリ、アチャールは、カドカさんがネパールで調達された食材も多く使われ、週末のスペシャルダルバートでもお目見えした、他のお店では頂くことが出来ない品々も多く並びました。
チキン・チョイラにバフ・チリ(水牛のスクティ)、アル・ジラ(じゃが芋)が並びます。
下段には、同じく左からアル・ラ・チャウ・ケラウ・コ・タルカリ(じゃが芋とキノコ、エンドウ豆)、ラズマ・コ・タルカリ(金時豆)、ファルシー・ラ・ロウク・コ・チャーナ・コ・タルカリ(南瓜と干瓢)のタルカリ3種が並びます。上段の黒い器には、シラム・コ・ドゥロ・コ・アチャール(荏胡麻のふりかけ)が入っています。
ダルは2種類用意され、チャナ・ラ・ラハル・コ・ダルと
ガハット・コ・ダルですが、どちらもジンブー・ラ・チョウリ・コ・ギー・ハレコ(ジンブーとチョウリのギー入り)となっています。
ククラ・コ・マス(チキン)と
カシ・コ・マス(骨付き山羊)も揃っています。
デザートは定番となったズーズーダゥ(バクタプルのヨーグルト)やクッキーです。
飲み物はチヤやラッシーの他に、ニムラス(後日、詳細を記載します)
アルコール類は別料金ですが、まずはククリラム、次いでチョウリのギーがあるので是非それを用いたジョインカッテをとのお勧めもあり、お願いしました。
蝋燭の炎が揺らぐテーブルで、
自身で盛り合わせたダルバートを頂きました。
バフ・チリ、カシ・コ・マス、グンドゥルック・コ・アチャールの3点盛りを作って、お代わりも頂きました。
「のっぽーズ」の皆さんによる、テルミン、マトリョミンの演奏は、この日のお客様の年齢層に合わせて頂いたのか、「コンドルは飛んで行く」や、お店でいつも流れている「レッサムフィリリ」もあり、聞き入ってしまいました。
演奏後はマトリョミンを持って各テーブルを回って下さり、色々この楽器についてお伺いすることもでき、楽しい宴の時間があっという間に過ぎました。
店主カドカさんがタメルの旅行社に勤めておられた頃、近くにアル・タマ・ボリにスクティや鶏肉を加え、チウラと一緒に出前をしてくれるお店が有り、よく利用していたとの事です。次回ネパールを訪れる際には、是非探して尋ねてみましょう。
アチャールやタルカリとして登場するマショウラは、今回はチョイラとしてバート(ご飯)の上に載っています。
今回のダルはマス・ラ・ムスロ・コ・ダルで、マスはククラ・コ・マス(チキン)でした。パパドゥとサグ・ブテコも定位置に控えています。
デザートはチヤ マドレーヌですが、季節に合わせる様に、桜の葉が入っていました。
カドカさん特製のスノーボールやスコーンをよく買って帰りますが、今回は自家製アチャールを並べておられ、早速購入しました。


ダルはマス・コ・ダルに小豆が混ぜられています。マスはククラ・コ・マスの蒟蒻入りです。タルカリは干し椎茸、南瓜、隠元豆で、いずれも優しい味に仕上がっています。
蛍烏賊のカチラは、酢味噌和えとはまた違った味わいで、スパイスと相まっておつまみとしても良さそうです。カチラKachilaは本来生食の料理ですが、安全面を考慮されて(
アチャールは、左が酒粕と味噌のアチャール、右が紫蘇のアチャールですが、酒粕と味噌のアチャールでご飯がすすみます。
サグ(青菜炒め)には菊菜が用いられ、
長ひじきと茎わかめのスパイス炒めが、バート(バスマティと国産米)の上に載っています。



粉状にすると、通常の日本の胡麻とは違った良い香りです。
クレロKurelo・ムラ・コ・チャーナ・ラ・チャウ・ブテコ(アスパラガス、干し大根、キノコ)がバートに載っています。
デザートはチヤ・プリンでした。チヤと一緒に頂きました。
バートの左右にはパパドゥとサグが何時もの位置に控えています。今回は優しい感じの味付けの品々ですが、ダニヤ・コ・アチャールが少し苦みもありアクセントになっています。


バスマティライスに変更で、マスはマトンでお願いしました。
トピを被ったお二人はチトワン出身との事でした。お伺いするとダルはミックスダルとの事ですが、自店でブレンドされているわけではなさそうです。サグの代わりにブロッコリーとオクラのタルカリでした。サラダ付きとのことで、食前にインネパ店でよくあるサラダも持って来て頂きましたが、代わりにメニュー通りのサグ(青菜炒め)が欲しい所です。お店のFacebookでアンダバジの記述が有りましたので、メニューも見ずにお願いし、ダルバートと一緒に美味しく頂きました。
まだメニューに載っていなかった様で、値段は適当に決めて下さいとお願いしました。ワンドリンク付きですので、最後にチヤも頂きました。
少し重複は有るものの、種類が異なる副菜、タルカリ、アチャールが満載で、少しずつ分け合うと2倍楽しめました。
ライスの替わりにチウラで頂くことは可能ですかとお伺いしてみた所、タイミング良く店主キランさんが戻ってこられ、おまけの形で付けて頂きました。ご近所のマダム達の意見を取り入れて、それまでの茹で卵から目玉焼きに変更してご飯に載せていますとのことでした。お皿もいつもの陶器製では無く、これまた各方面に好評だという金属製でした。



いつもチヤを追加で頂いて帰ります。
最初は自身の好きな鰆のカレーを出すと決めていた様です。
鰆か骨付きチキン、あるいは両者の2種盛りからの選択です。
鰆カレーをはじめ、サグ、タルカリ、アチャールと、遼さんのレシピを踏襲している様です。これから彩さんオリジナルのメニューが増える事でしょう。
チヤも頂いて帰りました。