大阪地下鉄谷町線谷町四丁目駅からほど近い「ダルバート食堂」さんでは、開店3周年記念として、5月3日から6日までSpecial Newari Bhoj Setの提供を企画されました。早速伺い頂きました。ライスかチウラが選べ、ライスにはダルが、チウラにはThonにごり酒が付きますとの事でした。Thonを頂きたかったのですが、車の運転があり、チウラにダルの組み合わせをラビンさんにお願いしました。今回はお品書きも、遼さんと旧知のネワール族のサルーズさん監修のネワール語です。ネワール語には、ネワール族のラビンさんでも知らない言葉もあるとの事でした。
料理の数々の中で、小魚のにこごりSanya Khunaは、今回初めて頂きました。ラビンさんのお話では、ネパールの川魚は手に入らないので煮干しで代用された様です。
検索してみると、the travel wordの「Local Food Favourites from the Newars of the Valley of Kathmandu, Nepal」の記事にSanya Khunaの解説を見つけました。ネワール族にとっては、お祭りなどには欠かせない一品の様です。
Takha and Sanya Khuna are two of the wintertime favourite foods of the Newars of Nepal, especially in Kathmandu.
Takha (originally Ta Khwa, meaning ‘frozen stuff’) is a frozen dish made from buffalo meat (only male buffalo meat is acceptable in a typical Newari kitchen). Sanya Khuna (sanya is ‘dried fish’; khuna means ‘boiled or cooked’) is a frozen fish soup. Both Takha and Sanya Khuna are often prepared and served together, due to the similar preparation methods.
At a typical Newari feast or special winter occasions like Dashain, Tihar, Indra Jatra (in Kathmandu), Gai Jatra, Bisket Jatra (in Bhaktapur) and Seto Machhindra Nath Rath Yatra (in Patan), Takha and Sanya Khuna are served along with almost a dozen other items and rice or rice flakes (baji in Newari and chiura in Nepali). After all, Newars are well known for serving very nutritious and balanced food. Furthermore, they tend to utilise each and every edible bit of their ingredients in a sensible manner.
マトンチョイラ Manchhoyalaや
アチャールAchaar、
スクティサデコSukuti Sadekoなど、定番の料理もチウラを取り囲みます。
ThonやRaksiと一緒に頂きたく、日を改めて、2人で再訪です。
流石にネパールのThon (Chhyang)は日本では手に入りませんので、日本のにごり酒で代用です。
追加でロキシーも頂いてしまいました。
3周年記念の特別企画は、6月9日までの期間中2回以上来店で景品の抽選に参加なども用意されました。
お店で頂ける美味しい料理の数々は→「ダルバート食堂(大阪市中央区)」
ダルバート食堂
大阪市中央区内久宝寺町3-3-16
http://dalbhat-shokudo.com/
https://twitter.com/dalbhat_nepal
マトンタス Mutton Taasをお願いしました。
この日は珍しく、骨付き肉で仕上げて下さいました。手づかみで頂きます。
前回お願いした時は、骨なしの肉でした。
後で気が付いたのですが、タカリダルバートThakali dal bhatのKhasi ko maasuは骨付き山羊肉ですので、その肉を使って頂いたのかも知れません。他のお客さんが帰られた後に、遼さんと積もる話をして、聞きそびれました。
そのタカリダルバートもしっかり頂き、
チヤも頂いて帰りました。
チヤをお願いする際にうっかりチャイと言ってしまったのを、ラビンさんに突っ込まれてしまいました。インドでチャイ、ネパールでチヤです。
メインのダルバートDal Bhatは通常バージョンが、チキンか日替わり、またはチキンと日替わりの2種盛りとなっています。メインのカレーが付かないベジダルバートも選択可能です。3月第1週の日替わりは鰆のカレーでした。
これとは別に、タカリダルバートThakali Dal Bhatも、チキン、骨付き山羊肉、両者の2種盛りを用意されるようになりました。
まずは骨付き山羊肉付きでお願いしました。
ダルが、通常のダルバートとは異なるタカリスタイルのもので、
グンドゥルックやダヒ(ヨーグルト)が付きます。
グンドゥルックは遼さんがネパールで仕入れて来られたものだそうです。
従来、ネパール米 Jira Masino ジラマシーノも用意され選ぶことが出来ましたが、輸入が難しくなったとのことで無くなりました。バスマティ米、ジャスミン米、米国産米の3種類の長粒種、中粒種を、遼さん好みになる様にブレンドし、ネパールで圧力鍋で炊いた時の仕上がりに近い感じが出る様に炊いているそうです。玄米(日本米)の選択は従来通り可能です。



今年初めてのダルバート食堂は、複雑な気持ちが入り混じりながら遼さんとお話しして、ダルバートを頂くことになりました。
諸般の事情で2月一杯までは夜営業も不定期ですが、3月頃にはメニューも少し変えた新体制のダルバート食堂になる様です。せっせと食べに伺うことくらいしか応援できませんので、夜営業に再訪しました。新しいスタッフ候補のラビンさんもお店におられました。この日も単品をいくつか頂き、ダルバートで締めました。





次から次へとお客さんがやって来られましたので、急いでかきこんで場所を空けました。
まず一皿目にはグンドゥルックサデコ、ボディ、野菜のチリソース炒めが載っていました。
二皿目でスクティサデコ、アルティンムル、パニールチョエラが供されました。
どの料理も美味しく、スパイスの良く効いた品と優しい味の品のバランスも良く、お酒もすすみ、この時点でロキシーを既に2杯頂いておりました。ククリラムも追加です。おつまみも出して下さりました。
次に登場したのは、モモ3種盛りです。見た目もカラフルです。黄色のモモの中身はマトンで、緑はホウレン草とセロリ、赤がビートを使っているとのことです。食感も味も楽しめました。
メインのマトンシェクワは、前もって低温で調理したものをコンロで炙って供されていました。肉厚でナイフとフォークが用意されていました。想像を超えた逸品でした。下に敷かれているのはチウラではなくポン菓子の様なお米Puffed Rice(Bhujya)とのことです。
最後に、チキンカレーの付いたネパール米のダルバートを頂きました。
昼営業をしながらの、食材の準備、下拵えが大変だったと思います。店主の意図した「現地のローカルっぽい感じから、ダルバート食堂のテイスト入れて楽しんで頂けるようなメニュー内容」を十分堪能しました。この様な企画がまたあれば、是非駆けつけます。
ネパールのコメ事情をざっと渉猟してみますと、以前はインドなどへ米を輸出していた時代もありましたが、今は専ら米の輸入国となっています。このため輸入元のインドなどの天候や米価格に左右されやすく、しばしば価格の高騰を招いているようです。ネパール国内の嗜好や消費の傾向も近年変わってきており、fine and aromatic riceが徐々に人気となっています。国の施策としても、Jiramasinoの様なfine and aromatic riceの生産を奨励し、輸入を減じる目的としたプログラムを2015年から始めたと記されています。

翌日にはその濃厚なダルをもう一度食べたいと思い始めたところ、その日の夜営業でもマトンのタカリダルバートを用意できると

お供はロキシー、麦焼酎、ククリラムと一通り頂き、心地よい居酒屋気分でした。
締めのタカリダルバートもあっという間に完食です。
4月からは夜営業も毎日始められたとのことで、日を改めて、そちらにも伺いました。
先客達の楽しい会話を聞きながらの居酒屋スタイルで、まず麦焼酎のソーダ割りを数杯いただきながら、カボチャのアチャール、マトンチョエラ、モモをお願いしました。

締めはベジターリーセットをバスマティライスで、ククリラムのロックと共にいただきました。
ランチタイムには何度も訪れてはいたのですが、今回初めて、店主とゆっくりお話もさせていただきました。夜営業では笑顔の素敵な若い女性も一緒に働かれています。おつまみに頼んだものと、ターリーの副菜が重ならないように確認されるなど気配りも素敵です。家が近くにあれば、毎週の様に通いたい夜のダルバート食堂です。