店主ニシャンティさんがスリランカへの帰省から戻って来られた後は、しばらくスリランカの食材を使った料理が楽しめる、阪急宝塚線山本駅前のスリランカ料理店「シャンティランカ Shanthi Lanka」さんです。いつもの様にCセットをチキンカレーでお願いしました。この日は、まずライスにはスリランカの赤米を使われており、敷物がニシャンティさんが隣の畑の方から頂いたという蓮の葉です。
調理用バナナのアルケセル Alu Kesel を使った、食感と少し甘味を楽しめるカレーと、
そのバナナの皮とスリランカの小魚ハルメッソ Haal Messo を使った他では頂くことの出来ないカレーも登場しました。
海老とピーマンの一品もあり、
小松菜の緑色も映えます。
この日のデザートはキリパニと、甘いココナツの具を米粉のパンケーキで巻いたものでした。
ニシャンティさんはフェーンケーキと仰っていたので、巻いたパンケーキという意味なのでしょうが、Wellawahum (Coconut Stuffed Pancakes) がよく似ています。違うのでしょうか、次回にでも尋ねてみましょう。
お店で頂ける美味しい料理の数々は
→「シャンティランカ Shanthi Lanka(宝塚市山本)」
Shanthi Lanka
シャンティランカ
宝塚市平井2丁目7-11
https://twitter.com/shanthi_lanka

放映をみて初めてダルバートを食べに来て下さる方向けとも言える、お店の定番の料理の数々のラインナップとなっています。マスは骨付きのチキンカレーで、何時ものセミドライタイプです。
ダルは、最もよく登場するマス とムスロ のミックスダルです。
タルカリは、定番中の定番、じゃが芋とカリフラワーです。今回もタルカリが少し辛めで、マスが辛さ控えめの味付けのバランスです。
アチャールも定番の中から、じゃが芋のアチャール、
トマトのアチャール、
果物のアチャールの中から、パイナップルが登場しています。
ダル(ご飯)の上には茄子と玉葱のスパイス炒めが載り、
左右の定位置にパパドゥとサグ(青菜炒め)が並びます。デザートは、お店の名前にもなっているバクタプル名物のヨーグルト、ズーズーダゥです。
飲み物も付いています。
テレビ番組で紹介して頂き、ダルバートや、ネパール料理、ズーズーダゥさんに少しでも興味をもって下さる方が増えれば良いのですが、同番組を見ていてとても残念な事がありました。スタジオの出演者の前にダルバートが置かれた画になってからも、長い時間他の話題の話が続き、折角の料理がほったらかしです。お店のシーンでも、ダルを食べて辛くないカレーですねとコメントしたりと、前もって知識を入れておいての適切なコメントで異文化の魅力をしっかりと伝えて欲しいものです。食べ方は自由なのですが、一番美味しいのは、まずタルカリやアチャール等のおかずの入ったカトリ(器)をいったん皿から出して。ご飯(バート)に少しずつダル(豆スープ)を混ぜながら、そこにさらに他のおかずも少し混ぜながら食べるやり方です。折角スタジオにダルバートを登場させたのであれば、他の話を長々とするのではなく、そこら辺りをカドカさんに説明する時間を少しでもあげて欲しかったと思うのは私だけではないはずです。出演者たちもどう食べてよいのかわからない様子でした。

最後もマトンカナでお願いしました。
アルタマボリもつけて下さり、
マトンは待望のセミドライに近いタイプを初めて頂きました。キランさんが最後に望みを叶えて下さりました。ダルバートのマスはやはりこれでなくてはと、頷きあいました。
この日は閉店を聞きつけてお客様が次から次へと来店されていました。思い返せば、お客様があまり居られない時間に伺ってはキランさんと色々な話をしてきました。将来はネパールに戻って、努力すれば報われるということをネパールの人に教えたいと熱く語っておられたので、数年先にはこの日が来るかもしれないと覚悟していました。今回急遽閉店を決断された別の事情を慮ると、心が痛みます。

日を改めて、赤い神様 Rato Machhendranath も訪ねます。
炒り豆の移動屋台テラガリ Thelagari にもお目にかかりました。
チウラ Chiura も種類が豊富です。
ブジャ Bhuja も見つけました。
ダル Dal も見てて飽きません。
スクティ Sukuti のお店があったり、
干し魚 シドラ・マチャ Sidra Macha を売る露店もあったりします。
ジンブー Jimbu を扱う店も見つけ、
ティンムル Timur も見つけることが出来ました。
唐辛子も色々です。
沙羅双樹の葉と、それで作る皿タパリ Tapari も売っています。
通りを行ったり来たりして何時までも観察していたい、興味が尽きない場所です。
メニューブックも有りますが、壁に掲げられたホワイトボードにも書かれています。
まずビール、小さいのが良いというと、Napal Ice の缶ビールが出てきました。
バフ チョイラ( 300 Npr ネパールルピー、1Nprは日本円でほぼ1円) は大当たりで美味しく、すぐに完食です。
バフモモ (110 ルピー) も作っておいたものを蒸すのではなく、注文後に具材を刻むところから始めて作っておられました。そのため、少し時間がかかって出てきました。
どうしても Dal Bhat ダルバートの 150 ルピー というのが気になり、お願いしました。
じゃが芋とカリフラワーのタルカリが塩辛く、完食は断念しました。お店はご夫婦で営まれている様で、他にお客さんが居られなかったこともあり、食事を頂きながら色々話を伺いました。ここでも話題の一つは、増え続ける中国人観光客とタメル地区のチャイナタウン化でした。
同行のお二人が手を綺麗に洗われましたので、私も後に続き、遠慮なく手食で頂く機会となりました。ここでもダルは、タカリのダルらしく緑色でした。
居ても立っても居られず、開店と同時に伺い、ロキシーのソーダ割りと
カザセットをお願いしました。
店主キランさんの遊び心が最後まで発揮され、メニューに載っていない1品のマトンが上の写真12時の位置にあり、
それから時計回りに(下の写真では右から左に)ケラウ豆炒め、サグ(青菜炒め)、枝豆サンデコ
アンダ(卵)、
マトンブトゥワ、
グンドゥルックアチャール、
胡瓜とじゃが芋のアチャール、
ハンスチョイラ(鴨)、
アルタレコ、
そして真ん中にチウラが並びます。
ロキシーをおかわりしつつ、タンとトリッパの玉葱炒めも追加です。
パニプリと、
スープモモもお願いします。
スジハルワバルフィとチヤで締めました。
キランさんと奥様だけでも、これまで以上の料理の数々を用意して下さり、思い出に残る最後のカナメラとなり、店内も大盛況でした。是非キランさんに挨拶をしたいと遠方から駆けつけて下さった知人や、お店のチウラ、カザセットをもう一度食べておきたかった妻、ネパールで大変お世話になったキランさんのお父様と楽しい話をしながら、名残惜しい時間を過ごしました。「ターメリックロス」になってしまいそうです。
マトンはこれで美味しいのですが、お客様の反対にあい、すぐに消えてしまったドライタイプのマトンを頂く事ができないままになりそうです。
タルカリやアチャールもバート(ご飯)によく合います。
翌日は以前から待ち望んでいた魚のカレー Maacha ko Jhol も選択可能とのことで、連日の訪問です。
骨の無い食べやすいものをという配慮で、川魚に近いものではなく、カジキマグロの選択だった様です。
ダルはマスMasとチャナChanaとの事ですが、作り手がキランさんにかわって豆の味と食感が一層楽しめるダルに仕上がっていました。
日本語が上手な店主ミランさんも居られ、1年ぶりの再会です。ジョインカッテ Jhwai Khatte も出来るとのことでお願いし、
早速水牛のモモ Buff Momo をお願いしました。日本で食べたのとはやはり大分違います。一気に頂きました。
シンプルなダルバート Dal bhat もマトン付きでお願いしました。
鉄の鍋で煮ることにより鉄の成分でダルが緑色になるのだと説明して頂きました。
昨今のタメル地区の状況や、増え続ける中国人観光客とそれに伴う中華街化の功罪などについてお話を伺いました。また昨年に続き、家族への土産を買うのに良いお店も紹介して頂きました。