季節の食材を使った池田市の「ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ」さんのスペシャルダルバート、今週は山桃が登場しました。お店のFacebookで
『カ〜ファル パキョ〜
カ〜ファル パキョ〜
』
素敵な黒い鳥のさえずりです♡
ネパールでは春の稲刈りが終わる頃…
真っ赤な山桃が籠いっぱいに
『山桃が熟れたよ山桃が熟れたよ〜
』と♡
と、ネパールの山桃と鳥の鳴き声の紹介をされていました。Boss Nepalの「Kafal berry」の記事で、その鳥の鳴き声と山桃売りの掛け声の詳細な記述があり、
The red colored berry that grows in the central Himalayas, mostly in Nepal, India and some parts of China, Kafal has been able to lure most of the people who have tried this once. In the streets of Kathmandu, we can hear the street vendor shouting and notifying people about the arrival of kafal in his deep and loud voice crying ‘Kafal aayo’ (Kafal has come). Within few minutes, he is surrounded by a group of children and grownups interested in buying the kafals he has brought carrying in a woven bamboo basket.
”kafal pakyo kafal pyako (berry is ripe)”「山桃が熟れたよ」の鳴き声にまつわる、物悲しい言い伝えも記されています。
A Nepali Barbet sings ‘kafal pakyo kafal pyako’ (berry is ripe) towards the end of spring when the berry ripens. According to the legends and stories, this song addresses a sentimental tale of brother and sister who lived in the mountains long ago. The brother goes away to join the army leaving his sister along and before he leaves, he makes a promise to his sister that he would return every year if she sends him a message during the season when the kafal fruit ripens. He, however, gets killed in a battle and never returns. The sister still sends her message every year at the time when the berry ripens with the hope of her brother returning until her time of demise. It is said that she returned as a Barbet in her next life and continued sending the same message which we today hear the Nepali Barbet singing.
Also another tale connects Barbet and Koili bird together saying that when Barbet went in search of her brother, the cuckoo heard it and responded with ‘koho’ (who is it?). There are many forms in which the story is depicted and although the tales vary from one locality to another, the craze and wait for the kafal fruit stays the same.
その山桃はアチャール、カファル・コ・アチャールとして、
またチャトニーとして登場です。
同じ山桃を Achaar に仕上げるだけでなく、火の通し加減や香辛料を変えてもう一品も仕上げ、食べ比べをさせて下さるという、カドカさんとジットさんの芸の細かさに脱帽です。アチャールとチャトニという言葉をどう使い分けておられるのかも尋ねました。どうやら、よりよく火を通して保存のきく品に仕上げたのがチャトニの様です。もう一つのアチャールは、荏胡麻のピセ・コ・シラム・コ・アチャールです。荏胡麻もお馴染みになってきましたが、前回登場時とは別の味わいです。
マスはククラ・コ・マス、ダルはマス・ラ・ラハル・コ・ダルです。タルカリは、ひよこ豆とじゃが芋のチャナ・ラ・アル・コ・タルカリで、いつも乍ら優しい豆と芋の味を楽しめます。
バートの上には、木耳(きくらげ) Thalthaley chyauと獅子唐の、タルタレ・チャウ・ラ・ハリヨ・クルサニ・コ・サデコが載っています。
素朴な疑問がまた湧いてきます。木耳(きくらげ)はネパールでよく食べられているのでしょうか。M.K. Adhikari et al. Ethnomycolgical Knowledge on Uses of Wild Mushrooms in Western and Central Nepal. Our Nature (2005) 3:13-19には、民族(カースト)によってはキノコは食べないと書かれています。
A notable difference between the tribes on uses of mushrooms was observed. The Brahmins especially elder ones do not eat mushrooms
しかも木耳 Auricularia auricula-judae はあまり美味しくないと見做されていた様です。
Auricularia auricula-judae, (略)were considered not so tasty or good for edible purpose.
カドカさんが仰るには、キノコも今はネパールでも結構食べるとのことです。木耳は中華料理の食材としても使われるでしょうから、タメル地区のチャイナタウン化を見ると、既に浸透していそうな気もします。
定位置にパパドゥとサグ・ブテコも添えられています。
丁度、ゴルベラ・コ・アチャールとアル・コ・アチャールが出来たてで、小さなカトリに入れて味見用に添えて頂きました。デザートのズーズーダゥも、山桃バージョンです。
ピカ・チヤを最後に頂きました。
お店で頂ける料理の数々は
→「jujudhau ズーズーダゥ(池田市)ネパールのごちそう」
この日のメニューは、中央にマトンカレーとパパドゥ、それを取り囲むように6時の位置のバート(ご飯)から時計回りに、ダル、茄子と大根のタルカリ、
ゴーヤとじゃが芋炒め、
チキンカレー炒め、野菜パコダ、オクラとじゃが芋の和え物、
茄子のアチャール(チャトニ)、
そしてデザートのスジハルワです。
MASHED EGGPLANT PICKLEとしてレシピが紹介されていますが、Bhanta Ko Chokhaと表記されています。Chokha については、
マスやダルも毎回異なった味付けで登場するので楽しみなのですが、それ以上に期待を膨らませるのがタルカリとアチャールです。今週の金時豆のアチャール、ラジマ・コ・アチャールは、そのタルカリとアチャールの違いを実感させて頂ける1品でした。
タルカリに使われるときは、豆や野菜の甘みがうまく引き出される優しい味付けがされており、金時豆が最近タルカリで登場した場合もそうでした。今回の様にアチャールに仕上げられる時は、口にした時に、豆の甘みが前面に出ないような香辛料の使い方をされています。同じ素材でも、タルカリとアチャールではその美味しさの引き出し方をきちんと変えておられます。
大根のアチャール、ムラ・コ・アチャールは、これまで登場したものより発酵を進ませたもので、アチャール好きの者にとっては堪らない1品に仕上がっています。
マスはククラ・コ・マスですが、大蒜の葉ハリヨ・ラスンを一緒に使っておられ、こちらも味とともに食感も楽しめます。
この日のダルはチャナ・コ・ダルで、タルカリは芋茎とじゃが芋、カルカラ・ラ・アル・コ・タルカリですが、これにも大蒜の葉が入っています。
ご飯の上には大豆ボール、マショウラを使った一品が載り、
サグ・ブテコ、青菜炒めには空心菜が使われていました。
デザートは蜜柑、
チヤも頂きました。
ディロの配合は、8割方はシコクビエ(コド)とのことで、素朴な香りのディロに仕上がっています。
チキンのスパイス炒め、ブテコ・ククラ・コ・マスが横に添えられ、
大きいカトリには、初登場のチュカウニ Chukauni が盛られています。
この日、お店にはカドカさんではなく奥様が居られましたので、話を伺いましたところ、本来、Nibuwa(Hill Lemon 檸檬)を何時間も煮詰めてChuk チュクを作り、それを使うのが本来のChukauniのレシピだそうで、Chukは残念ながら日本では手に入らないので代わりのものを使ったとの事です。Chukauniは、
小さなカトリにはネパール山椒 Timur のアチャール、ティンムル・コ・アチャールと、
トマトとコリアンダーのアチャール、ゴルベラ・ラ・ダニヤ・コ・アチャールが盛られています。
さらにカリフラワー、人参、大根などのミックスアチャール、ミサエ Misaye・コ・アチャールも侮れない味わいで、
青菜炒めサグ・ブテコも添えられています。別の器には、鰤のカレーが大きな切り身で盛られています。
川魚の場合と同じように、マリネして油で揚げてから調理するのかお尋ねしたところ、その様です。内陸国ネパールで、鰤を表すネパール語が有るのか存じません。取り敢えず魚のカレーと表現するとして、マチャ・コ・ジョルはもう少しスープが多い場合を指すようで、マチャ・コ・マス、マチャ・コ・タルカリ、どの表現がぴったりなのかを、奥様とジットさん、他のお客様と一緒に楽しい談義となりました。とある常連様が持ち込まれた与那国島の泡盛で、
ジョインカッテを作っていただき、一緒に頂きました。
最後はチヤです。

今回はまずマトンタスセットをお願いしました。マトンタス Mutton Taas と、ムライ Murai (ブジャ Bhuja)、大根のアチャール Mula ko Achaar の組み合わせです。
キネマ(発酵豆)とグンドゥルック(発酵乾燥野菜)のカレー、Kinema ra Gundruk ko Jolも単品でお願いし、一緒に頂きます。
300円(税別)のシタン(単品)からは、マトントリッパの和え物です。トリッパ Bhundiとタン Jibhro とキノコ Cyau のサデコ Sadeko です。
まだまだお腹に入りそうですので、マトンチョイラセットも追加です。マトンチョイラ Mutton Choila、チウラChiura、大根のアチャールのセットです。
前回訪問時、お店のTwitterに登場したドクダミGande (Gandhe) のアチャールを是非頂きたい旨お話ししていたのを、キランさんは覚えて下さっており、用意がありますとの事でしたので供して頂きました。念願のGande ko Achaar は、ドクダミを茹でることにより、嫌みのない香りが活かされた、予想以上の美味しさでした。ダルバートの一品として、「薬草」のチャトニと書かれている時に、巡り合うことが出来るようです。(翌日のTwitterでは、「ドクダミ」のチャトニと記されていました。)
最後にハルワ Haluwa と
チヤを頂きました。
しかし、今回もそれ以上に印象的だったのは、カリフラワー Kauri と人参 Gajar、えんどう豆 Kerau のアチャール、カウリ・ラ・ガージャル・ラ・ケラウ・コ・アチャールでした。先週頂いたカリフラワーと人参のアチャールはタンドールで炙ったカリフラワーの香りとシャキシャキした食感が楽しめました。同時に作って発酵させたと仰る今週のものは、味付けも少し変えておられ、えんどう豆も加わり、程よい発酵も相まって、異なるアチャールに仕上がっています。
アチャールのもう1品は、ミント Pudina のアチャール、プディナ・コ・アチャールでした。
タルカリは、南瓜 Farsi と金時豆 Rajma、ファルシー・ラ・ラジマ・コ・タルカリで、今回も優しい野菜の味を活かす味付けです。大蒜 Lasun の葉、ハリヨ・ラスンも使われています。
バート(ご飯)の上に載る、鶏の胸肉もハリヨ・ラスンと一緒にチョイラに仕上げられています。
ダルはミックスダル、チャナ・ラ・マス・コ・ダルです。マスは骨付きチキンの、ククラ・コ・マスですが、同じチキンでも毎回味付けが変わります。サグとパパドゥも定位置に添えられています。
デザートはズーズーダゥで、仕込みの日の違いで、醗酵の浅いものと、やや進んだものの2種類がこの日は有るとのことでしたので、後者をお願いしました。最近はこのズーズーダゥの予約も入るようになってきたとのことです。
チヤも頂きました。

ライタのピンク色はビーツを使っておられるためです。
またサラダにかかるピンク色のドレッシングにもビーツ、赤玉葱、檸檬、アボガドが使われているとの事です。健康に良いビーツを、皆さんに摂って頂きたいという店主の心配りです。
デザートにレモンタルトも供され、
セットにはラッシーも付いてきます。
追加でチヤも頂きました。
アルタマボリはカジャ Khaja と一緒に頂くイメージを持っていましたが、バート(ご飯)と一緒に頂くこともよくあるそうです。今回は香辛料を効かせたバージョンで、しっかりとバートに合っていました。
マスは、骨付きのマトンが賄い用にあるとの事で供して下さいました。
他は大根のムラ・コ・アチャール、小魚のマチャ・コ・アチャール、青菜炒めのサグ・ブテコと何時も通りの品々です。途中で、ディップさんが、ダニヤ・コ・アチャールも持って来て下さいました。
最後にチヤも頂きました。
お店の名前にSekuwaが入っていますので、そのSekuwaを頂くことにしました。
マトンセクワセット Mutton Sekuwa Setは、セクワとプジャ、アチャールとチャナ豆の構成です。
アルコールも各種取り揃えておられる様でしたので、
Raksi を頂きたかったのですが、言葉が通じず、仕方なくネパールアイスビールを一緒に頂きました。お客さんは見事にネパール人ばかりでした。
2種類のタルカリは、ブロッコリーとじゃが芋、
ゴーヤでした。
マトンは残念ながらドライタイプではありませんでした。
キランさんにお伺いすると、予定通りドライタイプに変えたところ、お客様の不評を買い、数日で元に戻したとの事です。ダルの美味しさを活かすには、ドライタイプのマスの方が良いと考える日本人は、私も含めきっと少数派なのかもしれません。ネパールで普段食べるような料理を是非食べて頂きたいと、一旦は中止しかけた平日のダルバートの提供を続けておられる、キランさんや、スタッフのミンさん、ラムさんの心中を察すると、胸が痛みます。
この日は他に、以前にお店のTwitterにアップされていたドクダミのアチャール Gandhe ko Achaar の話や、キランさんが不在だったカナメラの日にメニューには登場したものの頂けなかったダカニ Dhakani の話などを伺いました。ダカニの件の経緯は、バスマティライスで作ったところ、パサパサな食感の出来上がりとなったために、スタッフで協議し急遽提供を止めたのだそうです。日本米で作ると粘り気が出すぎ、丁度この時期に収穫されるネパール米が良いのだそうです。デザートとして食べるよりも、カジャの一品として食べることが多いとの事です。
今回のダカニには、レーズン、カシューナッツ、アーモンドを用い、ギーの香りが活きる様に香辛料は控えておられるとの事でした。チヤと一緒に頂きました。