春らしさを感じるダルバートDal Bhat、今週は「菜の花づくし」の構成となった週末のスペシャルダルバートです。頂けるのは、阪急宝塚線池田駅前の「ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ」さんです。お店のFacebookにアップされたメニューを見ただけで期待が高まりました。
繊細な仕上がりの菜の花のグンドゥルック Tori ko Gundruk が、今回は、じゃが芋、大豆と一緒にアル・ラ・バトマス・トリ・コ・グンドゥルック・コ・ジョルとしてスープ仕立てで登場です。
小さなカトリに入った3種のアチャールは、右からマショウラ・ラ・ゴルベラ・コ・アチャール(大豆ボールとトマト)、ピナ・コ・アチャール(マスタードシード絞りかす)、ハリヨ・カンクロウ・コ・トリ・コ・スワドマ(胡瓜)です。
胡瓜のアチャールには、トリ・コ・スワドマと名が示す様に菜種油が使われ、
これまたアブラナ科のマスタードシードから油を搾り取った「かす」が、少し苦みも含むアチャールに仕上げられています。ネパールでもあまり見かけない珍しい一品とのことです。
バート(ご飯)の上にもトリ・コ・サグ・ラ・トウフ・ブテコ(菜の花とトウフのスパイス炒め)と、まさしく「菜の花づくし」です。
サグ・ブテコ(青菜炒め)はさすがに菜の花だと重なってしまうので小松菜とのことですが、小松菜も立派なアブラナ科です。「アブラナ科づくし」に相違ありません。今回のダルは菜の花に合わせた黄色い色調のチャナ・ダル、マスはブテコ・ククラ・コ・マス・ダニヤ・コ・スワドマ(チキンのコリアンダー風味)でした。
各テーブルでも、菜の花がお迎えです。
デザートはもはや定番とも言える備前焼の器に入ったズーズーダゥですが、ここにも菜の花を見つけることが出来る徹底ぶりです。
お店で頂ける料理の数々は
→「jujudhau ズーズーダゥ(池田市)ネパールのごちそう」
ダルはマス・ラ・ムスロ・チャナ・コ・ダル・ヒング・スワドマ(ヒングを使ったミックスダル)、マス(肉料理)はローカル・ククラ・コ・マス(骨付きチキン)です。
大きい器のタルカリはピダルPidhaalu・ラ・タマTaama・コ・シンキ・コ・タルカリ(里芋と干し筍)でした。干し筍は3時間かけて戻されたそうで、予想以上に膨らんだと店主カドカさんが仰られました。同じ乾燥野菜で、干し大根などはチャナ(チャーナ)という表現なのに、この筍の時は何故シンキと言う表現なのか尋ねてみました。どうやらざっくり大きめに切って干すのがチャナで、細かく切って干すのがシンキの様です。生の筍を細く切ったのでは味わえない食感と滋味が楽しめるタマ・コ・シンキでした。里芋との組み合わせも、和食の煮物の場合とはまた違った相性の良さです。
小さなカトリに入ったアチャール3種は左から、甘く仕上がったゴルベラ・ラ・ダニヤ・コ・アチャール(トマトとコリアンダー)、酸味と甘みのスンタラ・コ・アチャール(みかん)、生姜がよく効いたマス・コ・アチャール(鶏肉のアチャール)でした。
バート(ご飯)の左右にはパパドゥ(ひよこ豆のチップス)とブテコ・サグ(青菜炒め)がいつもの様に控え、上にはマサラ・ダル・アル・ジラ(スパイシーポテト)が載っていました。
デザートはチョゴダChodda・コ・プリン(ナツメヤシ、デーツのプリン)でした。デーツは中近東のイメージしかなかったのですが、ネパール料理でもよく使われるとのことで、デーツを入れたキールKhir等も美味しいと教えて頂きました。
仕事を終えて遅い時間に伺いましたので、食べ終わる頃には他のお客さんも帰られていました。手が空いたので、何時ものチヤではなく、ピカ・チヤ(ストレートティー)を試しますかと淹れて下さいました。
Aduwa生姜とTimmurネパール山椒入りです。香ばしいTimmurの香りも楽しませて頂きました。
写真11時方向のカトリに入った

今回供されたサマエバジセットには、ロティかナンが付き、先週末のスペシャルダルバートから再登場のズーズーダゥJuju Dhauも頂くことが出来ます。オプションとして水牛のスクティSukuti、マトンのチョイラChhoilaが用意されていました。折角ですので、どちらもお願いすると、豪華ディナーとなりました。

お店で頂ける料理の数々は
ミックスダルなどで良く用いられるインド産の物とは違い、豆の粒がやや大きめの様です。
肉料理マスはゲダグディ・ラ・ククラ・コ・マス・コ・カリー(4種類の豆とチキンのカリー)です。豆とチキンは別々に下拵えする一手間をかけられています。
ファルシー・ラ・ロウカコチャナ・コ・タルカリ(カボチャと干瓢のタルカリ)は南瓜と夕顔の甘味が楽しめます。
アチャールは3品、スンタラ・コ・アチャール(みかんのアチャール)、
mixベジアチャール(カリフラワー2種、人参、大根、豆)と、シラム・コ・ダナ・コ・アチャール(エゴマ)でした。
Silamは英語ではPerillaで、

デザートのズーズーダゥ(カドカさんの故郷バクタブル名物のヨーグルト)は寒すぎて上手く固まらない時期が続いていたそうですが、ようやく上手く仕上がり、知人の陶芸家さんにお願いして焼いて頂いたという備前焼の器と共に登場です。

これをアチャールに仕上げられたとのことです。
日本ではあまり頂く機会のないメティコアチャールですがネパールでは食べられることも多く、瓶詰等でも売っているとの事でした。webで検索してみると

この日のダルはヒングを使ったヒングハレコマスラムスロコダルで、メインとなる肉が、ダッロバナエコマスコカリー(豚・チキンのスパイシーボール)でした。これも初登場です。
人参・キノコ・ブロッコリーのタルカリ、ガージャル・チャウラ・ブロカウリ・コ・タルカリが大きなカトリに入っています。バートの左右には、お決まりのポレコ・パシュパティパパドゥ、サグ・ブテコが添えられ、上にはシッドラ・ラ・オッカル・ブテコ(干し魚と胡桃)が載っています。
デザートのチヤ プリンもチヤと一緒に頂きました。

カウリ・コ・アチャールとしてもう一品登場です。どこか郷愁を感じる味わいです。
アチャールのもう一品は枝豆ハリヨ・バトマス・コ・アチャールで、彩りを添えています。
ごはんバートの左右にはいつも通り、ポレコ・パシュパティ・パパドゥ(レンズ豆のチップス)とサグ・ブテコ(青菜炒め)が並び、上にはスングル・コ・カン・ブテコ・トリコ・スワドマ(豚耳のマスタードシード炒め)が載っています。

今回は知り合いの猟師さんから仕入れられた鹿肉が初登場です。スターアニスと共に圧力鍋で下拵えされ、とても柔らかく獣臭さを感じない鹿肉のカレー、ミリガ・コ・マス・カリーです。
ダルは濃厚なマス・ラ・ムスロ・コ・ダルで、先週に引き続き
ベテ・コ・サグも先週と調理方法を変えておられました。
お店のfacebookではバトマス・ラ・ピャーツ・コ・サンデコ(大豆と玉ねぎの葉)と告知されていましたが、バトマス・ラ・ハリヨ・ラスン・コ・サンデコ(大豆と大蒜の茎)に変更となっていました。ゴルベラ・ラ・プディナ・コ・アチャール(トマトとミント)、ムラ・コ・アチャール(大根)、カガティ・コ・アチャール(池田産レモン)もほぼ定番となりつつありますが、カガティは手作りならではの面白さで、頂く度に、味、酸味が変わっています。
レンズ豆のチップス、パシュパティパパドゥはポレコ炙って供されます。デザートは作るのにひと手間もふた手間もかかる、グッドパックがこれまた初登場です。
お店を訪問時に、鹿肉のセクワsekuwaも少し時間がかかりますが用意出来ますと教えて頂き、是非にとお願いしました。焼き時間を試行錯誤された様で、焼きすぎても固くなり、火を十分通さねばE型肝炎などのリスクも生じます。ネパールでは鹿も神聖な動物の一つとされ、最近では政府による取り締まりもあり、鹿肉は市場に流通せず、レストランでも供されることは無いとのことです。日本だからこそ味わえる一品です。











デザートのクワも、今回はネパールの水牛の乳で作った、本格的ネパール仕様で、クワ作りの写真もお店のFacebookにアップされています。
山椒風味のチキン、ブテコ・ククラ・コ・マス(ティンムル・コ・スワドマ)のメインで始まりました。
タルカリはひよこ豆とじゃが芋のチャナ・ラ・アル・コ・タルカリです。中央の小さなカトリには左から胡麻、大蒜と生姜、大根のアチャール(ティル・コ・アチャール、ラスン・ラ・アドワ・コ・アチャール、ムラ・コ・アチャール)が入っています。

この日は、クワもダルバートの予約で頂けました。

小さなカトリに入ったアチャールは、左から小魚(マチャ・コアチャール)、池田産レモン(カガティ・コ・アチャール)、トマトと大豆(ゴルベラ・ラ・バトマス・コ・アチャール)です。
バート(ご飯)の左には炙ったパシュパティパパドゥ、右には青菜炒め(サグ・ブテコ)が定位置で控え、バートの上には豚の耳(スングル・コ・カン・ブテコ)が載っています。
この日のデザートは人参のハルワ(ガザル・コ・ハルワ)でした。
バートの上、クルクレ(Kurkure=軟骨)・コ・チョイラが載り
小さなカトリには左からカガティ(Kaagati)・コ・アャール、 マチャ・コ・アチャール、アル・アチャール、それぞれ檸檬、小魚、じゃが芋のアチャールが並び、右奥の大きなカトリには定番のアル・ラ・マショウラ・コ・タルカリ、大豆などから作った乾燥食材マショウラとじゃが芋の定番のおかずが盛り付けられています。
気温が下がり発酵が難しくなったと仰るヨーグルト、ズーズーダゥもデザートとして登場しました。
スパイシーXmasチキンと銘打った一品も添えられています。
写真左上のこの週のタルカリは、 ピダル(Pidaloo)・ラ・ハリヨピャーズ(Hariyopyaj)・コ・タルカリで、里芋と青葱を使った初登場ながらこの日のお薦めの一品です。小さなカトリには左からポレコ・アル・サンデコ、ゴルベラ・ラ・ダニヤ・コ・アチャール、ムラ・ガザル(Gaajar)・ラ・サノケラウ・コ・アチャールで、それぞれ、タンドールで炙ったじゃが芋、トマトとコリアンダー、大根と人参とエンドウ豆のアチャール3種が並びます。中央の白っぽいのが、オッカル(Okhar)・ラ・ダック・コ・アチャールで胡桃と干しブドウがヨーグルトベースのアチャールに仕上げられています。


この日はバトマス・ラ・グンドゥルック・ラ・アル・コ・タルカリ、大豆とグンドゥルック、じゃが芋がスープ仕立てで登場し秀逸の一品でした。
バートの上にはパングラ(Pangra)・ブテコ、砂肝がエシャロットと共に載せられています。
この日のデザートは固めの食感のアインティでした。