美味しい食材が手に入る時には、限定でカザ Khaja セットを提供して下さる「ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ」さんです。今回も9月6日、予約制で供されました。猪や鹿肉も使う予定だったそうですが、生憎の台風21号による卸店の停電により、お肉を卸してもらうことが出来なくなったと仰っていました。それでも、何時もに増して品数が多く、趣向を凝らしたカザ、サマエバジ Samay Bhaji (Baji) が登場しました。
先ずはロキシーでスタートし、後半は他のお客様が持って来て下さったにごり酒で、チャンの気分で楽しみました。
メインのお皿だけでも目移りする料理の数々です。
上の写真で12時の位置のパパドゥから時計回りに
● ピーナッツ
● じゃが芋とクミンのスパイス炒め
● カロチャナのスパイス炒め
● 大根のアチャール
● チャナ豆
● 胡瓜、人参、えんどう豆のアチャール
● 青菜のスパイス炒め
● 水牛のスクティ
● 玉ひものスパイス炒め
● トマトのアチャール
と並び、中央には、赤色と白色2種類のチウラとダルモートが盛られています。
別皿では、
● 山羊のもつ
● 山羊の脳
● 赤チウラ、卵、エシャロット炒めと、ブジャ
● 骨付き山羊のカレー
ロティとデザートのズーズーダゥも添えてあります。
最後にチヤも頂いて帰りました。
阪急宝塚線池田駅すぐのお店で頂ける、美味しい料理の数々は
→「jujudhau ズーズーダゥ(池田市)ネパールのごちそう」
ネパールのごちそう
jujudhau
ズーズーダゥ
池田市室町1-3
https://ja-jp.facebook.com/jujudhaunepal/


ダルはマス Mas とチャナ Chana のミックスダルで、何時もながらの優しい味わいです。
マスは鶏肉 Kukhura ko Maasu で、肉の味がしっかり楽しめ、ダルの邪魔をしないセミドライ仕様です。
タルカリは牛蒡、蓮根 Kamal ko Jara、青葱 Hariyo Pyaaj、じゃが芋 Alu で、食感も楽しめます。牛蒡はネパールではあまり食べられていないのか、Gobou で通じると店主カドカさんは仰っていました。
アチャールも3種並びます。胡麻のアチャールと書かれていますが、何時もより濃い味わいでしたのでお尋ねしたところ、やはり胡麻 Til と荏胡麻 Silam のミックスでした。
人参 Gajar のアチャールは、賽の目の人参の食感と、胡麻も加わった風味で、これまでとは違った味わいです。
果物のアチャール、今回はマンゴー Aamp、パイナップル Bhuin Katahar 、大蒜 Lasunでした。大蒜の小片が隠し味になって効いています。いつもの様に甘みが強く出ないスパイス使いです。
バート(ご飯)は、ネパールから取り寄せたバスマティと日本米のミックスで、その上には玉ひものスパイス炒めが載り、左右にはパパドゥと青菜炒めが控えます。
デザートは、毎週頂いても飽きることのない、定番のズーズーダゥです。
最後にチヤも頂きました。

まずはバフチョイラ Buff Chowela (Chhoila) や、
ブトン Bhuttan をお願いし、
チウラ Chiura と一緒に頂きます。
このお店名物の ピロアル― Piro Aalu を口にすると、まずじゃが芋の甘さを感じ、暫くすると辛味が広がり残る一品です。
そのうちに、お願いしたウォー Wo (バラ Bara)も焼きあがってきます。
全部頂いていくと、結構、食べ応えのある量です。バラの横で焼かれていたティシャ Tisya は円筒状の脊髄を切ったものです。初めて頂きました。
他のお客さんが頼まれていたものに、サフーミチャ Safu Micha(サプーミチャ Sapoo Mhicha) がありました。胃の一部ハチノスなどを袋状にして、骨髄を詰めて包んだものです。
ミンチにした肉を焼くだけのものも美味しそうでした。
Honochaさんは2店あるようで、
放映をみて初めてダルバートを食べに来て下さる方向けとも言える、お店の定番の料理の数々のラインナップとなっています。マスは骨付きのチキンカレーで、何時ものセミドライタイプです。
ダルは、最もよく登場するマス とムスロ のミックスダルです。
タルカリは、定番中の定番、じゃが芋とカリフラワーです。今回もタルカリが少し辛めで、マスが辛さ控えめの味付けのバランスです。
アチャールも定番の中から、じゃが芋のアチャール、
トマトのアチャール、
果物のアチャールの中から、パイナップルが登場しています。
ダル(ご飯)の上には茄子と玉葱のスパイス炒めが載り、
左右の定位置にパパドゥとサグ(青菜炒め)が並びます。デザートは、お店の名前にもなっているバクタプル名物のヨーグルト、ズーズーダゥです。
飲み物も付いています。
テレビ番組で紹介して頂き、ダルバートや、ネパール料理、ズーズーダゥさんに少しでも興味をもって下さる方が増えれば良いのですが、同番組を見ていてとても残念な事がありました。スタジオの出演者の前にダルバートが置かれた画になってからも、長い時間他の話題の話が続き、折角の料理がほったらかしです。お店のシーンでも、ダルを食べて辛くないカレーですねとコメントしたりと、前もって知識を入れておいての適切なコメントで異文化の魅力をしっかりと伝えて欲しいものです。食べ方は自由なのですが、一番美味しいのは、まずタルカリやアチャール等のおかずの入ったカトリ(器)をいったん皿から出して。ご飯(バート)に少しずつダル(豆スープ)を混ぜながら、そこにさらに他のおかずも少し混ぜながら食べるやり方です。折角スタジオにダルバートを登場させたのであれば、他の話を長々とするのではなく、そこら辺りをカドカさんに説明する時間を少しでもあげて欲しかったと思うのは私だけではないはずです。出演者たちもどう食べてよいのかわからない様子でした。

最後もマトンカナでお願いしました。
アルタマボリもつけて下さり、
マトンは待望のセミドライに近いタイプを初めて頂きました。キランさんが最後に望みを叶えて下さりました。ダルバートのマスはやはりこれでなくてはと、頷きあいました。
この日は閉店を聞きつけてお客様が次から次へと来店されていました。思い返せば、お客様があまり居られない時間に伺ってはキランさんと色々な話をしてきました。将来はネパールに戻って、努力すれば報われるということをネパールの人に教えたいと熱く語っておられたので、数年先にはこの日が来るかもしれないと覚悟していました。今回急遽閉店を決断された別の事情を慮ると、心が痛みます。
メニューブックも有りますが、壁に掲げられたホワイトボードにも書かれています。
まずビール、小さいのが良いというと、Napal Ice の缶ビールが出てきました。
バフ チョイラ( 300 Npr ネパールルピー、1Nprは日本円でほぼ1円) は大当たりで美味しく、すぐに完食です。
バフモモ (110 ルピー) も作っておいたものを蒸すのではなく、注文後に具材を刻むところから始めて作っておられました。そのため、少し時間がかかって出てきました。
どうしても Dal Bhat ダルバートの 150 ルピー というのが気になり、お願いしました。
じゃが芋とカリフラワーのタルカリが塩辛く、完食は断念しました。お店はご夫婦で営まれている様で、他にお客さんが居られなかったこともあり、食事を頂きながら色々話を伺いました。ここでも話題の一つは、増え続ける中国人観光客とタメル地区のチャイナタウン化でした。
同行のお二人が手を綺麗に洗われましたので、私も後に続き、遠慮なく手食で頂く機会となりました。ここでもダルは、タカリのダルらしく緑色でした。
居ても立っても居られず、開店と同時に伺い、ロキシーのソーダ割りと
カザセットをお願いしました。
店主キランさんの遊び心が最後まで発揮され、メニューに載っていない1品のマトンが上の写真12時の位置にあり、
それから時計回りに(下の写真では右から左に)ケラウ豆炒め、サグ(青菜炒め)、枝豆サンデコ
アンダ(卵)、
マトンブトゥワ、
グンドゥルックアチャール、
胡瓜とじゃが芋のアチャール、
ハンスチョイラ(鴨)、
アルタレコ、
そして真ん中にチウラが並びます。
ロキシーをおかわりしつつ、タンとトリッパの玉葱炒めも追加です。
パニプリと、
スープモモもお願いします。
スジハルワバルフィとチヤで締めました。
キランさんと奥様だけでも、これまで以上の料理の数々を用意して下さり、思い出に残る最後のカナメラとなり、店内も大盛況でした。是非キランさんに挨拶をしたいと遠方から駆けつけて下さった知人や、お店のチウラ、カザセットをもう一度食べておきたかった妻、ネパールで大変お世話になったキランさんのお父様と楽しい話をしながら、名残惜しい時間を過ごしました。「ターメリックロス」になってしまいそうです。
マトンはこれで美味しいのですが、お客様の反対にあい、すぐに消えてしまったドライタイプのマトンを頂く事ができないままになりそうです。
タルカリやアチャールもバート(ご飯)によく合います。
翌日は以前から待ち望んでいた魚のカレー Maacha ko Jhol も選択可能とのことで、連日の訪問です。
骨の無い食べやすいものをという配慮で、川魚に近いものではなく、カジキマグロの選択だった様です。
ダルはマスMasとチャナChanaとの事ですが、作り手がキランさんにかわって豆の味と食感が一層楽しめるダルに仕上がっていました。
日本語が上手な店主ミランさんも居られ、1年ぶりの再会です。ジョインカッテ Jhwai Khatte も出来るとのことでお願いし、
早速水牛のモモ Buff Momo をお願いしました。日本で食べたのとはやはり大分違います。一気に頂きました。
シンプルなダルバート Dal bhat もマトン付きでお願いしました。
鉄の鍋で煮ることにより鉄の成分でダルが緑色になるのだと説明して頂きました。
昨今のタメル地区の状況や、増え続ける中国人観光客とそれに伴う中華街化の功罪などについてお話を伺いました。また昨年に続き、家族への土産を買うのに良いお店も紹介して頂きました。