猪カリーのライス&カリー @ リトルランカ LITTLE LANKA (西宮市)

「リトルランカ LITTLE LANKA」さんへ、開店時刻の11時に合わせた年内最後の訪問でした。満席ならばテイクアウトのつもりでしたが、サンルーム仕様のテラス席に空きがあり、雪の予報だったせいか皆さん遅い来店予約の様でしたので、店内で頂きました。食前にEGBとスープを頂き、この日のライス&カリーのランカプレート、メインは中辛はチキンカリー、大辛は猪カリーでした。前回の猪カリーとは味付けが異なっていました。食後に紅茶も付いています。

阪神高速 7号北神戸線の西宮山口南 IC からすぐ、有馬温泉も近くにあるお店で頂ける美味しい料理の数々は
→「リトルカンカ LITTLE LANKA (西宮市山口町)」

LITTLE LANKA
リトルランカ

西宮市山口町船坂 1380-1

https://littlelanka.jp/
https://www.instagram.com/littlelanka/?hl=ja

マトンセクワ付きダルバート @ シムラン SIMRAN (箕面市)

「シムラン SIMRAN」さん、土日祝日は通し営業をされていますので、仕事が長引き遅い昼食になっても美味しいダルバートを頂くことが出来ます。この日は、ダルはいつものムスロとムングですが、マスがしっかりネパールのジョルタイプのククラコマス仕様になっており、マトンセクワも添えられています。じゃが芋と胡瓜のアチャール、よく発酵した大根のアチャールも並びます。
食前のスープ、食後にラトチヤも頂きました。ダルバートを注文するお客さんが増えてきたとのことで、ディナータイムにも提供するようにしたとのことです。今回のはディナーバージョンかもしれません。

国道171号線牧落交差点近くのお店で頂ける美味しい料理の数々は
→「シムラン SIMRAN (箕面市)」

インド料理 シムラン SIMRAN

箕面市牧落 5-5-22

http://curry-simran.com/

 

食から描くインド 近現代の社会変容とアイデンティティ 井坂理穂・山根聡 編 春風社

食から描くインド
近現代の社会変容とアイデンティティ

井坂理穂・山根聡 編
春風社
2019年2月21日初版発行

単一の著者ではなく、編者井坂理穂氏の以下のような想いに沿って、様々な切り口で複数の専門家が記した文章が並びます。それもそのはず、日本学術振興会・科学研究費補助金(科研費)を得て行われた研究「近現代インドにおける食文化とアイデンティティに関する複合的研究」の成書でもあります。

本書は、人々が自分たちの食べるものをどのように選択してきたのか、という問いを切り口としながら、近現代インドの社会変容を描き出すものである。何をどのように食べるのかという選択は、日常的に何気なく行われていることが多いが、実はそこには、その大を取り巻く様々な政治的・経済的・社会的状況が関係している。その人が食に関してどのような知識や情報をもっているのか(例えば栄養学の知識など)、どのような思想をもっているのか(例えば食の安全についての考え方など)といった点も、食の選択に影響を及ぼす。さらには、その人の生まれ育った環境や社会的地位、宗教的アイデンティティなども、何を食べるか、どのように調理するかを左右する。「食は人なり(We are what we eat)」という言葉があるが、食のあり方は、まさにそれを選択した人々や彼らを取り巻く社会のありさまを象徴的に映し出している。
本書では、こうした点を意識しながら、インドにおける様々な個人・集団による食の選択やそれにまつわる模索・対立の事例を、料理書や回顧録、文学作品などの分析、現地での聞きとり調査などの異なるアプローチから考察する。あらかじめお断りしたいのは、本書が「インド食文化」を総体的にバランスよく描き出すことを目的としたものではない、という点である。ここで目指しているのは近現代インドにおける個人や集団の食の選択に関する興味深い事例を掘り下げながら、そこから見える人々の自己・他者認識や、その背景にある社会の変容を探ることである。その過程で、ともすると我々が食を語る際に前提としている「国」「地域」「宗教」などの区分や境界についても、改めて問い直されることになるだろう。

インド料理と言えばすぐに宗教と結び付けてしまいますが、序章で同氏は

とはいえ、人々の宗教との関わり方には個人差があり、生い立ちや個々人の考え方、そのときどきの状況によって、宗教上の規定や慣習をどのように解釈し、どこまで遵守するかはまちまちである。また同じ個人であっても、家では食の禁忌を守るが外食時にはこれらに縛られないという場合もある。あるいは、宗教上は肉食が許されていても、経済的な迎由や、宗教の慣習に洽ったかたちで処理された肉が人手できないなどの理由から、実質的に菜食中心の食生活になる場合もある。宗教コミュニティの成員が一律に同じ食の選択を行うというわけではないことを、改めて強調しておきたい。 

と、ステレオタイプな捉え方に注意を促されています。ネパールにおけるヒンドゥー教徒の豚肉の摂取の話をネパールの方に尋ねた時にまさしく感じたことです。→「ネパールにおける豚肉事情」

Ⅰ 食からみる植民地支配とナショナリズム
第1章 19世紀後半の北インドにおけるムスリム文人と食-郷愁と動揺 山根聡
第2章 インドのイギリス人女性と料理人-植民地支配者たちの食生活 井坂理穂
第3章 ナショナリズムと台所-20世紀後半のヒンディー語料理書 サウミヤ・ダブタ(上田真啓訳)
第4章 現代「インド料理」の肖像―はじまりはチキンティッカー・マサーラーから 山田桂子

II 食をめぐる語り
第5章 一口ごとに、故郷に帰る―イギリスの南アジア系移民マイノリティの紡ぐ食の記憶と帰属の物語 浜井祐三子
第6章 買う・つくる・味わう―現代作家が描く食と女性 小松久恵

Ⅲ 変動する社会と食
第7章 もの言う食べ物-テランガーナにおける地域アイデンティティと食政治 山田桂子
第8章 飲むべきか飲まぬべきか―ベンガール市でのフィールドワークから 池亀彩
第9章 ハラール食品とは何か―イスラーム法とグローバル化 小杉泰

コラム1 中世のサンスクリット料理書 加納和雄
コラム2 「宗教的マイノリティ」意識と食-近現代インドのパールシー 井坂理穂
コラム3 スパイス香るインドの食卓 小磯千尋
コラム4 マハーラシュトラの家庭料理-プネーのG家の場合 小磯千尋
コラム5 日本における「カレー料理」と「インド料理」 山根聡
コラム6 ジャイナ教の食のスタイルとその背景 上田真啓

 

ホーチミン・ルート従軍記 ある医師のベトナム戦争 1965 – 1973 レ・カオ・ダイ著 古川久雄訳 岩波書店

ホーチミン・ルート従軍記
ある医師のベトナム戦争 1965 – 1973

レ・カオ・ダイ著 古川久雄訳
岩波書店
2009年4月17日 第1刷発行

ベトナム戦争の報道や出版の多くは、というより殆どすべてが「南」側からのものでした。報道規制が敷かれなかったため、南側の戦闘行為等が世界で批判の対象となり反戦運動に繋がりました。他方、「北」側からの報道や出版は皆無で、後に明らかになった解放戦線や「北」正規軍の秘密処刑や、住民に対する無差別の殺戮の事実は伏せられたままで、白日に曝されることはありませんでした。長い年月が経過し亡命で自由な立場となった元解放戦線幹部の証言を待つしかありませんでした。→ 「裏切られたベトナム革命 チュン・ニュー・タンの証言」

本書は「北」の一従軍医師の立場で記されたベトナム戦争の体験記、という意味で貴重とされます。行軍の際に当然地元民に無理を強いたり、場合によってはそれ以上の行為があったことは想像に難くありませんが、「北」や組織にとって都合の悪い事は記されていません。

特別任務「グループ84」に選抜された筆者たち医療チームが、設備や物資の無い野戦病院で、なんとか医療を成り立たせるためにレントゲンをはじめとして検査装置の組み立てや診療体制の構築から、いかに緊急手術等の医療活動を行ったかについては、関心と驚きで読みごたえがあります。

著者レ・カオ・ダイ氏の経歴は、夫人が日本語版への序文で紹介されています。

ダイ医師はハノイの医学大学に学び、一九四六年に卒業、八月革命後最初の卒業世代でした。卒業後、陸軍に入り、三〇八師団第八八連隊の筆頭軍医として北部ラオスやホアビン、ハ・ナム・ニン作戦に従軍しました。医学面では胸郭手術にすぐれ、一〇八、一〇三陸軍病院や陸軍医療研究所で教鞭をとりました。一九六六年に夫は中部高原戦線へおもむき、深いジャングルの中の中心的な病院で務めを果たしました。

ホーチミンルート(Ho Chi Minh Trail ホーチミントレイル)は、「北」が物資や人員を解放戦線へ届けるように、網の目のような交通路を、ベトナム国内の北緯17度線を横切るのではなく、ラオスやカンボジアを通るルートで確保したものです。一方で海上輸送の拠点としたカンボジアのシアヌークビルの港からカンボジア国内を通る Sihanouk Trail シアヌークトレイルも重要な役割を果たしたとされます。

巻末で、ベトナム史が専門の古田元夫氏が、これら補給路の病院での医療活動の意義を解説されています。

ベトナム戦争で米国は、ベトナムの革命勢力にその補給能力を超えた打撃を与えるという「消耗戦略」を、その基本的な戦略とした。革命勢力の軍事要員の「消耗率」は、この米軍の戦略の成否にかかわっていた。ベトナム人民軍の医療活動は、ベトナム戦争で多大な犠牲をしいられつつも、それを南ベトナムに展開している革命側兵力の大幅な減退という事態にはつながらない水準に制御する上で、大きな貢献をした。本書で描かれたレ・カオ・ダイのホーチミンートレイルの病院での活動は、このような意味で、ベトナム戦争の帰趨に大きく関わっていたのである。 

 

食べ歩くインド インド全土の料理と食堂案内 北・東編 南・西編 小林真樹著 有限会社旅行人

食べ歩くインド
インド全土の料理と食堂案内
北・東編、南・西編

小林真樹 著
有限会社旅行人
2020年8月15日 初版第一刷発行

「アジアハンター」さんの小林真樹氏が著された本書、写真を見ているだけでインドを旅して食堂に入った気分になります。前書きで著者は、

インドにやって来たイギリス人によって「発見」されたカレーが、本国に持ち帰られ一料理名として定着し、それがやがて日本にも伝来したという話は巷間広く知られています。その語源となった、元来南インドで「香辛料を用いた炒め物」といった意味合いで使われていた「カリ(Kari)」という言葉は、イギリス大より先にインドに入植していたポルトガル人の言葉に取り込まれ、それが英語にも取り込まれていったといわれています。やがてその言葉は香辛料で味付けされた、主としてアジア・中東・アフリカ圏発祥の料理を指す便利な呼称として世界中に定着し、さらに発祥国インドにも逆輸人される形で現在に至っています。(中略)

事実インドを旅すると、宗教、民族、カースト、生活環境などによって細分化された様々な食が存在することに気づかされます。一見自由で無秩序のように見えるインド人ですが、例えばイスラーム教徒は北東インドの美味しい豚肉料理を食べられず、ジャイナ教徒は油の浮いたハラールのマトン料理に舌鼓を打てません。一方私たち日本人は、こうした社会的呪縛や宗教的しがらみから自由でニュートラルな立場にいます。このせっかくの立場をフルに活かし、西に美味しい料理があると聞けば食べに行き、東に珍しい料理があると聞けば行って食べるといったことを繰り返しているうちに、集積していった食情報が本書の土台となっています。

と記されている通り、様々な背景を持つインド料理を詳細に紹介されています。

春菊と搨菜のさっと煮 @ カラピンチャ Karapincha (神戸市灘区)

パーセルを持ち帰るつもりで「カラピンチャ Karapincha」さんへ伺うと、1回転目の最後の席が空いていましたので、店内で頂き、家族の分をテイクアウトすることにしました。メインをマグロのミリスマールで、ご飯をスリランカ米に変更でお願いしました。この日の副菜はレンズ豆のカリー、春菊と搨菜のさっと煮、豆のあげせんべい、茄子のマスタード煮、ココナッツの和え物が並び、カトゥレットと、ハールメッソバドゥマを追加で頂きました。椰子の花蜜がけヨーグルトも付いています。パーセルはメインをチキンで、玉子、カトゥレット、ハールメッソを追加しました。トフィーとタラグリも持ち帰り、家で紅茶を淹れて頂きました。

阪急神戸線王子公園駅近くのお店で頂ける美味しい料理は
→「カラピンチャ Karapincha(神戸市)」

カラピンチャ Karapincha

神戸市灘区王寺町1-2-13

http://karapincha.jp/blog/
https://twitter.com/karapinchajp
https://ja-jp.facebook.com/karapincha.jp/
https://www.instagram.com/karapincha_jp/?hl=ja

シュトレン @ ヴァナム vanam ごはんで感じる五感 (奈良市矢田原町)

このシーズン3つ目のシュトレンは「ヴァナム vanam ごはんで感じる五感」さんのものでした。

秋から自家製ミンスミートを仕込み漬け込み寝かせています。ドライフルーツ5種と、目の前の窪田りんご園さんの収穫すぐに、とれたてりんごをセミドライにして追いかけ漬け込みました。スパイス専門らしくスパイスはしっかり香り包まれたい。そんなキモチで作りつづけています。今年はリニューアルしたシュトレン用のスパイスをたっぷり使っています。

食事に伺った際にまだ予約可能とのことでしたのでお願いし、改めてピックアップに伺い手にしました。

日を追うごとに熟成がすすみます。少しずつ切りながらステイホームがちな冬を楽しんでいただけたらと、丁寧にコツコツ、そんな気持ちでひとつひとつ作りました。

食いしん坊の我が家では、分かってはいるのですが、すぐに頂いてしまいます。

お店で頂ける美味しい料理の数々は
→「ヴァナム vanam (奈良市矢田原町)」

ヴァナム vanam
ごはんで感じる五感

奈良市矢田原町743

https://vanam.therestaurant.jp/
https://www.facebook.com/vanamspice/
https://www.instagram.com/vanam_nara/

ラムチョッププレート @ ウイジャヤ Wijaya (西宮市)

「ウィジャヤ Wijaya」さん、スペシャルメニューでラムチョッププレートとフライドチキンプレートを用意されました。1つずつ持ち帰り、家で頂きました。ベジタブルスープ付きで、ラムチョップ、副菜は、カダラパリップ、ビーツテルダーラ、キャロットサンボーラ、ゆでブロッコリー、海老、ワデ、マンゴーチャツネ、パパダンが並びました。フライドチキンバージョンはこちらです。

阪急電鉄西宮北口駅近くのお店で頂ける美味しい料理の数々は
→「ウィジャヤ Wijaya (西宮市)」

ライス & カリー ウィジャヤ
RICE & CURRY Wijaya

西宮市長田町 1-15 Liberty 2 – 106

https://www.instagram.com/wijaya_curry/?hl=ja

南瓜のカルポルマールワ @ シャンティランカ Shanthi Lanka (宝塚市)

他のお客さんが帰られた頃を見計らい、「シャンティランカ Shanthi Lanka」さんへ今年最後の訪問です。この日は、南瓜のカリーがいつもと違う කළු පොල් මාළුව Kalu Pol Maluwa カルポルマールワでしたが、ニシャンティさんによると「本当はもっと黒色の仕上がりになるはず」とのことでした。魚でもないのにマールワがつく Kalu Pol Maluwa (Black Coconut Curry) は、南瓜 Wattaka の他に、ジャックフルーツの種 Kos Ata、ケキリ Kekiri などがよく用いられるようです。メインはチキンでお願いし、副菜は、その南瓜、今シーズン最後のアグナコラ、茄子と獅子唐、舞茸とウインナー、パリップ、ビーツ、カトゥレットが並びました。残っていたシンハラアッチャールも添えて頂きました。デザートはワタラッパンです。

「阪急宝塚線山本駅近くのお店で頂ける、美味しい料理の数々は
→「シャンティランカ Shanthi Lanka(宝塚市山本)」

Shanthi Lanka
シャンティランカ

宝塚市平井2丁目7-11

https://twitter.com/shanthi_lanka
https://www.instagram.com/shanthi_lanka/?hl=ja

 

ダルバートのテイクアウト @ ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ (池田市)

毎週のように「ネパールのごちそう jujudhau ズーズーダゥ」さんへ伺い、ダルバートをテイクアウトし頂きます。毎週ダルの内容も変わり、タルカリやアチャールも変わり、チキンカリーの味付けも変わっているのですが、画像では十分伝わりません。ネパール料理、確かに見た目で損しています。

阪急宝塚線池田駅すぐのお店で頂ける、美味しい料理の数々は
→「jujudhau ズーズーダゥ(池田市)ネパールのごちそう」

ネパールのごちそう
jujudhau
ズーズーダゥ

池田市室町1-3

https://ja-jp.facebook.com/jujudhaunepal/
https://www.instagram.com/jujudhau/?hl=ja